日本の展示会への参加方法
日本で開催されいる展示会が気になるけれども、どのようにすれば参加できるのか?日本独特のビジネス習慣などもありマナーが分かりづらいと考えている人もいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事では、日本の展示会へ不安なく参加できるように、参加方法、日本独特のビジネスマナー、企業との商談、会場情報、宿泊方法について書いていきます。
事前登録
展示会へ参加する場合、展示会のWebサイトから事前登録をすれば無料で入場できるものがほとんでどです。事前登録をするとIDとPWが発行され入場証が送られてきます。プリントアウトして当日持参します。
招待状がある場合は、その招待状を持参すれば入場することができます。その際、招待状にアンケートが付いているものはアンケートの回答が必要となる場合もありますので、事前に記入しておくとスムーズに入場することができます。
当日、会場で必要事項を記入すれば入場料が免除になる場合もあります。事前登録を行わず、会場での会員登録を行わない場合、有料(1,000円〜5,000円程度)での入場が可能になります。
なぜ、事前登録や会場での会員登録が必要かというと、そのデータをマーケティングに活用するためです。 会場の入り口は混雑していることが多く、登録に時間がかかる場合もあります。特別な理由がない限りは、事前登録を強くおすすめします。
入場
< p>入場時、事前登録した入場証を提示し、ゲートをくぐって展示会会場へ進みます。会場の入口付近には、展示会全体のレイアウトが表示された案内ボードがあり、企業ブースの位置が分かります。また、パンフレットや会場地図が配布されています。案内ボードやパンフレットは日本語のみの場合が多いのですが、会場地図は表面が日本語、裏面が英語となっていることがあります。
入場時には、名刺が必要
欧米諸国では名刺はそこまで重要視されていませんが、日本では重要なアイテムです。日本では名刺がないと入れない場所などもあるほどです。
名刺のサイズに決まりはないので、欧米サイズのものでも問題ありません。名刺の表には会社名、名前、会社住所、連絡先を記載。裏面は白紙または事業内容を記載することが多いです。
名刺は1社ごとではなく、1人1人と交換します。最低でも訪問予定のブースの数の2倍くらいの用意があると良いでしょう。
来場のアポイントメント
日本の展示会の参加者は、情報収集を行う人、商談を行う人と2つのタイプに分かれます。情報収集のみを行うのであれば、事前登録だけ済ませて当日は会場に向かいましょう。
商談を希望する場合、当日に直接ブースに行っても担当者が不在の場合があります。スムーズに商談を行えるように、事前にアポイントを取っておきましょう。アポイントは事前にメールで商談をしたい旨が伝えておくと相手も準備がしやすいです。
メールの雛形としては下記のようなものを送信すれば対応してくれます。●●は相手の会社名、▲▲は自分の会社名、■■は自分の名前、 △△は自社の業務概要、◯◯は興味を持った相手のサービス名や商品名を入れてください。
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●●株式会社
ご担当者さま
はじめまして、私は▲▲▲▲の■■■■です。
私達の会社は、△△△△を行っております。
御社でお取り扱いのある◯◯について詳しくお伺いしたいと考えております。
X月X日~X日に開催される展示会に出展されるそうですが、X日のX時に御社ブースにお伺いして商談をさせていただいてもよろしいでしょうか?
どうぞ、よろしくお願いいたします。
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相手から返信があったら内容を確認して、アポイントの詳細を決めていきます。商談ですが、基本的に日本人はHelloくらいの簡単な挨拶程度の英語しか話すことしかできない人がほとんどです。もし、あなたが日本語をしゃべることができないのであれば通訳を連れて行く必要があります。
日本国内で通訳を派遣してくれるサービスを載せておきます。
通訳 紹介サイト
https://www.issjp.com/en
https://www.brainwoods.com/e/
ブース訪問
アポイントが取れたら時間に遅れることのないようにブースに訪問してください。展示会会場は広いので入場ゲートから目的のブースまで10分以上掛かる場合もあります。時間に余裕を持って行動しましょう。
日本では5分前行動という文化があります。待ち合わせの5分前にはブースに到着するようにしましょう。最低でも約束の時間を過ぎることのないように気をつけてください。
訪問する際に手土産などはあってもなくてもどちらでも構いません。無いからといって不利になるようなこともありません。
ブースに訪問したらアポイントで来た旨を伝えれば対応してもらえます。展示会によっては、商談ブースを別途用意できる場合がありますので、じっくり話したい場合は 事前に商談ブースを予約してもうように依頼してください。
あなたの国にビジネス上において民族的または宗教的な服装のルールが無い場合、商談の場面ではビジネススーツを着用しましょう。服装のルールがある場合は、そのルールを優先してください。
商談
日本ではまずは名刺交換を行い、その後にその日の天気の話などのアイスブレイクを挟み、お互いの会社紹介、そして本題に入っていくという流れが一般的です。
1.名刺交換
日本のビジネスシーンに置いては、名刺は重要なものとなります。名刺交換をしないとビジネスが始まらないといっても過言ではありません。名刺を大切にする文化ですので、受け取った名刺も大切に扱いましょう。
名刺交換を行う順番ですが、基本的には訪問した方から先に名刺を差し出すのがマナーとされています。また、相手の担当者が複数の場合は、先に名刺交換を行った人が上の役職という場合が多いです。
欧米諸国では握手からはじまる国もあるようですが、日本では握手から始まるケースはほとんどありませんが、外国人のコミニュケーション=握手というイメージを持っているので、握手をしても問題ありません。
2.アイスブレイク
名刺交換を行った後、その日の天気の話や、どこから来たのかなど、緊張を研ぎほぐすような会話を行います。特にルールなどはありませんので、気軽にコミニュケーションを取りましょう。
3.会社紹介
お互いの会社の説明を行います。訪問したほうが先に行うのが一般的です。会社説明の資料などがあれば持参して、それをもとに説明を行うとより理解が深まります。
4.商談
ここでやっと本題の商談に入ります。訪問した目的を話して商談を進めていきます。商談の担当者が必ずしも決定権を持った人ではない場合があります。上司に見せることのできる資料を必ず用意しましょう。担当者によっては上司に伝える能力が低い場合がありますので、商談の内容を聞いたことがない上司でも理解できる内容の資料を作りましょう。
5.クロージング
一通りの話が終わったら、商談に対する返答や返答期日をもらって終わりとなります。欧米諸国では握手をして終わることが一般的かもしれませんが、日本では特に決まりはありません。商談が終わった後には、お礼のメールを送りましょう。
日本の主な展示会会場
日本で展示会が開催される主な会場の紹介です。東京、千葉、名古屋、大阪、福岡という都市で展示会が開催されることが多く、東京、千葉、大阪では毎日何かしらの展示会が開催されています。
東京ビッグサイト(東京国際展示場)
東京の展示会場と言えば、ビッグサイトと呼ばれるほど有名な会場です。
http://www.bigsight.jp/english/
幕張メッセ
東京から電車で30ほどの距離にある日本最大規模の展示会場です。
https://www.m-messe.co.jp/
ポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)
名古屋駅から30分ほどの距離にある展示場です。
https://portmesse.com/
インテックス大阪
日本第二の首都である大阪にある展示会場です。
https://www.intex-osaka.com/jp/
福岡
福岡はよく利用される展示会場が4つあります。
福岡国際会議場、福岡国際センター、マリンメッセ福岡は徒歩での移動が可能です。
福岡国際会議場
https://www.marinemesse.or.jp/congress/
福岡国際センター
https://www.marinemesse.or.jp/kokusai/
マリンメッセ福岡
https://www.marinemesse.or.jp/messe/
西日本総合展示場
https://convention-a.jp/
宿泊
日本へ来る外国人観光客が増えたことにより、日本国内のホテルの料金がここ数年で値上がりが続いています。東京や大阪のホテルは予約も難しい場合があります。ここでは、一般的なホテル以外の宿泊方法をご紹介します。
ビジネスホテル
ビジネスホテルという出張のサラリーマンが主に使用するホテルもありますが、こちらも値上がっています。東横イン、アパホテル、スーパーホテルといった全国にチェーン展開しているホテルは、宿泊費が高騰するなかでも、良心的な価格で宿泊することができます。
東横イン:https://www.toyoko-inn.com/
アパホテル:https://www.apahotel.com/
スーパーホテル:https://www.superhotel.co.jp/
カプセルホテル
幅1m、高さ1m、奥行き2mというカプセルユニットに宿泊するカプセルホテルというものがあります。この場合だとホテルより割安の料金で宿泊することができます。
以前は、安かろう悪かろうというカプセルホテルでしたが、最近はwifiが完備され、大浴場やサウナも使用することができ快適に過ごせるところもあります。
ただし、カプセルユニットは日本人の体型に合わせてつくられているため、大柄な人には窮屈に感じたりカプセルユニットに入ることが難しい場合もあります。カプセルホテルに宿泊する際はカプセルユニットのサイズを事前に確認しましょう。
カプセルホテルの検索サイト
https://www.tour.ne.jp/j_hotel/capsule/
民泊
日本でもここ数年で民泊(Airbnb)が広く知られるようになりました。ホテルのような設備を希望しなければ、カプセルホテルと変わらないほどの値段で宿泊することができます。
民泊のサイトには利用した外国人の感想も掲載されているので、より的確な雰囲気を掴むこともできます。Airbnbのサイトでは、宿泊できる施設のブッキングの他に、日本の文化を体験できるツアーの申し込みもできます。
Airbnb
https://www.airbnb.jp/
漫画喫茶/ネットカフェ
もともとは、店内にある数千冊以上あるマンガが読み放題のカフェでしたが、利用形態がどんどん変化していき、半個室で寛ぎながらマンガを読んだりインターネットができるようになりました。
多くの店ではナイトパックという22:00〜翌朝8:00くらいまでの時間帯を格安のパック料金で利用することができます。シャワーやアメニティグッズを完備しているところもあります。また、ブースの中から食事を頼むこともできます。飲み物に関してはフリードリンク制のところが多いです。
ただし、宿泊を目的とした施設ではないため、ブースはリクライニングソファーというところが多いです。店によってはフルフラットのブースもあります。利用前にブースのタイプを確認することをおすすめします。
代表的な漫画喫茶/ネットカフェのサイトをピックアップしました。
・快活Club
https://www.kaikatsu.jp/shop/
・メディアカフェポパイ
http://www.media-cafe.ne.jp/tenpo/
・まんが喫茶マンボー
https://manboo.co.jp/shop/
まとめ
●日本の展示会へ参加する場合、その展示会のWebサイトから事前登録を行うとスムーズに入場ができる。
●商談を希望する場合は、事前にメールでアポイントを入れておく。
●展示会のブースへ訪問する際は、スーツを着用し5分前にはブースに訪れる。
●名刺は大切なビジネスアイテム
●日本の宿泊費は高騰しているため、ビジネスホテル、カプセルホテル、民泊、漫画喫茶といった宿泊手段もある。
以上の情報を事前に知っておくことで、日本の展示会にスムーズに参加することができます。
この記事を書いた人:Tadayuki Emoto

江本 忠之(えもと ただゆき)
Web Rocket Inc. 取締役部長
コーヒーが好きです。SEO検定1級