オンライン工場視察の活用法

オンライン工場視察に対応する未来の可能性

こんにちは、工場視察LIVEを企画しました小野と申します。製造業ホームページ制作会社WebRocketの代表であり、中小企業診断士です。どうして工場視察LIVEを企画したのか、お伝えしたいと思いました。

小野晴世

コロナ禍のチャンス

どのような状況でも「チャンス」を見出し、変化していくことが、経営者には求められます。変化とは、新しいテクノロジーが推進することもありますが、「人の心情」が後押しすることもあります。

国土の広いアメリカでは、もともと電話会議が行われていましたが、それを「主流」に押し上げた事件があります。9.11のテロです。その後多くの人が「飛行機に乗りたくない」と思いました。これは、論理的ではなく、感情的ですが、行動様式とは、法律や新技術によって変わる場合もありますが、このように「心情」で変わることもあります。そして、オンラインでのミーティングを加速させました。

今、日本では「できれば東京に行きたくないし、会わずに済むならその方が良い」という「心情」は、「企業のリスク管理」の問題とも絡んでおり、今後も根強く残り、少なくとも一定割合の会議は「オンライン化」されるでしょう。

では、「移動したくない」という世間をチャンスに変えるためには、どうしたら良いのでしょうか?

オフラインが、実はオンライン化できてしまうと?

これまでオフラインで行っていたことを、オンライン化できれば、今までと同じことを継続できます。「オンラインでミーティングできます」「オンラインで工場視察に対応します」とできれば、これまで通り、会議も工場案内も提供できます。

このことは「既存の延長線」でしょうか?そうでもないと思うのです。

E-mailが登場する前、「郵送」しか手段がありませんでした。手紙とE-mailは、同じことを目的とした道具ではありますが、「E-mailは手紙より頻度が高められる」だけでコミュニケーションのあり方を大きく変えました。

Amazonはリアルの本屋をインターネット上にもってきたものではありません。リアルの本屋では新書がでるたびに、売れ残った本は返品され、新しい本が前に出されます。棚には制限がありますから。売れ筋であれば、棚の面積も広く取ります。リアル書店は「売れ筋の本」の売上構成比が高いわけです。

Amazonのビジネスモデルは「ロングテール」という言葉を生み出しましたが、「売れ筋の本」で成り立っているわけではありません。むしろ、リアルの書店では見つけることができなくなってしまった「以前の本」を、大量に品揃えることで売上を作っています。

製造業について考えてみると、製造業には「地域型」と「非地域型」があります。非地域型は、超ニッチな分野で圧倒的なシェアを誇ることで商圏を拡げることができ、日本全国、世界から仕事が舞い込む形のビジネスモデルです。

多くはどちらかと言うと「地域型」です。「量産品は海外へ流れ、試作は国内に残った」という話がでるときに、話の引き合いにでるのは、「試作は綿密な打ち合わせが必要だから」ですよね。オフラインでしかできないと思われていたことがあるから、「地域型ビジネス」は成り立ちます。

でももしかして、今までオフラインでしかできないと思いこんできたことが、オンラインでできてしまうかも?今、そういう局面だと思います。

Zoomなど安価なミーティングツールは以前よりありましたが、新しいもの好きしか使っていませんでした。コロナ禍で「Zoomでミーティングしませんか?」が普通に誰もが知っている言葉になった現在、最もインパクトのある疑問はコレだと私は考えています。

「密な打ち合わせ」って、本当に「距離的に近い」必要があるのでしょうか? この疑問とどう向き合うかで、地域型の中小製造業の未来はけっこう大きく変わるのではないかと考えています。

変化を実感するためには、小売店などがオンラインで開催しているイベントに参加してみるのが良いと思います。私は緊急事態宣言中にさまざまなイベントに参加しまして「オフラインのオンライン化」に衝撃をうけました。

例えば、横浜にある老舗の麹屋さんでは、味噌作りワークショップをオンラインで開催しています。世の中を最終的に牽引しているのは消費者ですから、消費者の行動がどう変わっているのかを体験するために、このような新しい試みに参加することは、おすすめです。

オンライン味噌作り体験教室

「オンライン工場視察/工場見学」を営業ツールとして使う

私だったら「移動できない」中でどのように営業するかなと、構想を練ってみました。そしてこの工場視察LIVEセミナーにたどり着きました。

01

オンライン商談のノウハウを学ぶ

まず、オンラインで商談する方法を勉強します。リアルの1時間はオンラインでは30分くらいの濃縮度ですから、「オープニング動画」を作ってもらうと思います。

毎回、自社の説明を口頭で行って、伝え忘れてしまうことがあるともったいないので、「伝えたいこと」を最初に動画にして、2-3分くらいの動画を商談前に流します。

02

リモートで工場を見せる試行錯誤

次に、リモートでどう工場を見せるか、を試行錯誤します。使うのはスマートフォンです。Webミーティングはスマートフォンでも問題なくできますが、工場内は会議室とは状況が異なります。設備の立地によってはWiFiが入りにくいところがあるかもしれません、音がうるさくてお客さんと話ができないかもしれません。実際にスマートフォンを通じて工場を案内すると、どのような感じになるのか実験をして課題をピックアップします。

03

工場視察で何を見せるべきか

工場視察というのは、参加者が「知りたいこと」と、こちらが「見せたいこと」は異なります。自社の強みをしっかり棚卸し、「工場視察で何を見せるべきか」を考えます。

04

オンライン工場視察の練習

実際に、工場見学を仲間内で行ってみます。わたしはハードウェアに疎くて、たとえば「音が聞こえません」という状況になったときに、課題解決できるか不安です。ですので、仲間を何人か誘って、お互いの工場見学を行ってみます。そうすると、きっとトラブルがたくさん起こります。仲間内の練習でトラブルを経験しておけば、お客様に提案するときに自信になるでしょう!

05

既存客へのアプローチ

その後、これまでの名刺にメールを送ります。「オンラインで工場視察行います。●月●日…」これは、新規のお客様ではなく、既存のお客様です。なぜ、新規のお客様よりも既存客を先にアプローチするのか?

それは、コロナ禍にあって、発注者も外注先を「絞る」必要性があると思うからです。不景気とは、「これまでと同じ物量を発注できない」ということです。自社は「選んでもらいたい」ですよね?既存客の発注候補から漏れたくないです。ですから、できることを再アピールするのです。

お客様は、自社のビジネスに必死ですから、弊社のことなどそんなによく理解していない。と思う方が良いです。例えば、いつも機械加工品を発注してくれる発注者は、弊社で樹脂加工もできると知っているだろうか?意外とそんなことすら、知らないのが普通だと思います。

06

電話

そのメールを送って、申し込みがなかったらどうしましょうか?「引き止めておきたい」発注者に電話をします。オンライン工場見学を企画しました、御社に加工の課題があればディスカッションしながら弊社設備を改めてご案内させていただきたいのですが、30分ほどですが、いかがでしょう?

ここで、オンラインの30分というのは、非常に強いですよね。全く動かなくて30分程度で情報収集できるなら、ちょっと試してみようという企業もあるでしょう。

07

既存客からの新規開拓

次に、既存客の整理をしまして、複数事業所を持っているところがあるかどうかを確認します。そして「1事業所とは取引があるけれど、他の事業所とは取引がない」先を見つけます。そして取引のある事業所にお願いの電話をします。「オンライン工場見学を行うことにしたのですが、他の事業所さんにもぜひ見ていただきたいのですが、案内をお送りさせていただいても良いでしょうか?」

これは、既存客からたどって繋がりを開拓するという活動です。

08

新規開拓

最後は完全な新規客開拓です。ちなみに、完全な新規客にアプローチすることを英語では「cold call」と言います。冷たいのです!それくらい、完全な新規客の開拓というのは簡単なことではありません。だからこそ「オンライン工場視察」を口実にできることは、ラッキーです。話のネタがありますから。

新規客として開拓したい企業の条件をリストアップします。その条件に該当する企業をピックアップする仕事をクラウドワークスで発注します。100社で3000-5000円くらいでピックアップできます。そのリストを精査し、「オンライン工場見学を行うのですが、参加されませんか?」とメールを送ります。

まずは、このあたりまで、です。考えたとおりにはならないものですから、結果を見ながら、考えを変えていく必要があると思います。

「オンライン工場見学」を営業の道具として使い、既存客から、最終的には、地域を超えた営業にどのような可能性があるのか、可能性への扉を開けられると思います。

もしこれができたら、海外はとても近いと思うのです。同じようにメールするだけです。あとは、Zoomを同時翻訳してくれるアプリを探すのと、専門家派遣で「一緒にミーティングに参加してくれる、海外契約に詳しい専門家」を同席してもらっても良いでしょう。

新しい試行錯誤を一緒に行いませんか?

今回の工場視察LIVEセミナーでは、Zoomとスマートフォンを使ってどのように工場見学を行うかを学びます。その後、希望者は体験会を実施いただき、課題のピックアップもできます。

そのあと、メールマガジンなどを企画してお知らせを配信するのでしたら、サポートさせていただきます。コロナに対して「打つ手は無限」と言えるよう、その一手になれば嬉しいなと思っています。